腰痛に対してのピラティスアプローチ
体の悩みとして多い腰痛ですが、腰痛に対してピラティスがどのような効果があるのか今回ご紹介していきます。
そもそも、腰痛を引き起こす障害は
・椎間板障害
・椎間板ヘルニア
・腰椎分離症
・脊柱管狭窄症
などがあります。
椎間板障害、椎間板ヘルニアは腰椎が屈曲位の状態で負荷がかかると生じやすい障害です。(腰が丸まっている状態で生じやすい)
腰椎分離症、脊柱狭窄症は腰椎が伸展位の状態で負荷がかかると生じやすい障害です。(腰が反っている状態で生じやすい)
インナーマッスルといわれるローカル筋の機能低下によって体幹が不安定になり、運動時に腰椎の一定部分に負担が集中し障害が発生してきます。
障害のリスクは普段の生活やスポーツ動作によってかかってくる負荷が違ってきます。例えば、下から物を持ち上げることが多い仕事だったりすると、腰が丸まった状態で負荷がかかったりします。逆に新体操などの選手は背筋をピンと伸ばすことが多く腰が反っている時間が多くなり、腰痛が生じたりします。
また、腰椎以外の部分からの影響を受けて腰痛に繋がったりします。例えば、体幹を左右に捻る際に、股関節や肩甲骨など背骨以外の関節の動く範囲が低下していると、その低下している可動域を補うために、背骨が過剰に捻ることで腰に負担がかかったりします。
そもそも、腰椎は捻るという動きに対して、大した可動範囲を持ち合わせていないため、股関節や肩甲骨などが動きにくいと、とても負荷がかかってきます。
腰痛に対してのピラティスの効果
まず、ピラティスではそのクライアントさんの姿勢をチェックします。その姿勢から予測される硬くなっている筋肉や弱くなっている筋肉を推測し、それらに対してピラティスを実践していきます。
機能の回復に向けて、しっかりと体幹部のコントロールや運動の正確性などを確認しながら行なっていきます。
つまり、その人にあった運動のレベルで無理なくピラティスを提供していくような感じです。
そもそも、運動自体が慢性腰痛に対して効果的なので、ピラティスもそれに含まれています。
じゃあピラティスじゃなくてもいいんじゃない??と思うかもしれませんが、ピラティスは+αで運動の制御を最適化するということも含まれています。
どうゆうことかというと、腰痛などの障害が再発しないように、痛みがでないように自身の体を制御する能力を高めるということです。
つまり、運動して腰痛がよくなった→再発予防のための正しい体の使い方を学習する、というところまで、ピラティスで介入できるということです。
ピラティスのアプローチの流れをまとめたものです。姿勢や動作、筋バランスを確認しその問題点に対して介入し、運動を最適化、つまり、体に負担のかかりにくい使い方を学習し、さらに再発予防までを目的としています。
体幹部におけるニュートラルポジション
体を制御するというピラティスですが、腰痛予防に繋がる、体幹部のニュートラルポジションをご紹介いたします。
このニュートラルポジションは背骨の構造的安定性を確保する上でもっともリスクの低い姿勢です。
このポジションを基本として、ピラティスを行なっていきます。そして、次にテーブルトップポジションという基本姿勢にうつります。この姿勢をキープするだけでも以外ときついですので、初心者の方はこの姿勢をしっかりキープできることから始めていきましょう。
仰向けで行うピラティスはこのポジションから派生していくものがほとんどなので、この基本姿勢は確実にマスターしておく必要があり、腰痛予防にも繋がってきます!!
◯この姿勢で呼吸運動
・息を吸って、全て息を吐き切ります
・その時に上げている足が下がったり、骨盤のニュートラルポジションが崩れないように気をつけます
・また、息を吐ききって五秒間キープするとさらに負荷がかかります。
これだけでも、しっかり行うと体幹部に効いてきます!!
ピラティスでしっかりと体の使い方を学習し、コントロールできれば腰痛のリスクは低くなっていくのでぜひオススメです^^